Buddhist dictionary

因縁 Reason(in'nen)\

因縁(いんねん)とは、サンスクリット語の Nidana に由来し「原因、動機づけ、機会」といった意味合いである。この語はni (降下、内化)と da (束縛, dana)による熟語である。リグ・ヴェーダにおいては節10.114.2に登場し、また節 6.32.6 においては、馬などを別のものに繋げておくロープやバンドを指している(絆と同様の意味)。 また仏教において因(梵: hetu)と縁(梵: pratyaya)のこと。縁因ともいう。狭義には、結果(果)を生じさせる内的な直接の原因を因(内因)といい、外からそれを助ける間接の原因を縁(外縁)というが、広義では、その両方を合わせて因とも縁ともいう。 仏教における因縁 一切の存在は、因縁によって生じ、因縁によって滅する。因縁によって生滅するという道理を因縁生滅の理といい、因縁によって生じるこという。因縁によって生滅する一切の法はそのまま空なる存在であるという道理を因縁即空の理という。 パーリ経典に登場する沙門 (六師外道) (沙門果経より) 沙門 論(思想) プーラナ・カッサパ 無道徳論、道徳否定論: 善行も悪行もなく、善悪いずれの報いも存在しない。 マッカリ・ゴーサーラ (アージーヴィカ教) 運命決定論 (宿命論): 自己の意志による行いはなく、一切はあらかじめ決定されており、定められた期間流転する定めである。 アジタ・ケーサカンバリン(順世派) 唯物論、感覚論、快楽主義: 人は四大からなり、死ぬと散じ何も残らない。善悪いずれの行いの報いもないとし、現世の快楽・享楽のみを説く。 パクダ・カッチャーヤナ 要素集合説:人は地・水・火・風の四元素と、苦・楽および命(霊魂)の七つの要素の集合にで構成され、それらは不変不動で相互の影響はない。 マハーヴィーラ (ジャイナ教) 相対主義、苦行主義、要素実在説: 霊魂は永遠不滅の実体であり、乞食・苦行生活で業の汚れを落とし涅槃を目指す。 サンジャヤ・ベーラッティプッタ 不可知論、懐疑論: 真理をあるがままに認識し説明することは不可能であるとする。判断の留保。 表・話・編・歴 仏教では、修行による成仏を前提としており、 宿作因説 - 因や果を固定したり、創造神の力を因としたり、外在的・宿命的な力を因とする説 無因有果説 - 因なく最初から果があったとする宿命論的な主張 無因縁説 - 原因は有り得ないという説 に対してきびしい批判を行った(六師外道)。 Reason(in'nen) Any existence is caused by the cause and is destroyed by the cause. The reason of dying by the cause is called the reason of dying and the cause of the cause. It is said that the law of the immediate emptiness is the reason that all the laws which are abolished by the relation are the empty existence as it is 、


仏教辞典 成仏法